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ワクチン外来で、ロタウイルス・ワクチンを受けられるお子さんのご家族に説明に用いた図とその所在です。
腸重積を起こしやすい部位 †
腸がどうなっているのか †
腸重積を起こした赤ちゃんのサイン †
- 日本では、1歳以下の赤ちゃんを10万人集めると、年間90名程度とされています。
- これを「自然発生」と呼びます。
ロタウイルス・ワクチンの始まり †
- 1997年にアメリカでロタウイルス・ワクチンが始まりました。
- 当時は月齢に関係無く投与をしていた(のでしょう)。たくさんのお子さんが接種を受けました。
- アメリカでは、接種を受けたお子さんがどのような病気にかかったか「追跡調査」が行われています。
- その結果、ロタウイルス・ワクチンを投与されたお子さんで「腸重積」の頻度が自然発生よりも多いことが分かった。
- アメリカでの腸重積の自然発生は、当時 60名/10万人とされていました。
- ロタウイルス・ワクチンに腸重積を起こす作用が疑われたけれども、調査の結果、特にそういった作用は無いことが判明しました。
- そこで、アメリカでは、ロタウイルス・ワクチンを中止せずに、乳児の腸重積の頻度が少ない月齢に投与を済ます事 が提案されました。
- その投与方法でしばらく接種を続け、再び追跡調査を行うと、腸重積は自然発生と変わらない頻度に戻っていました。
- そして現在も、ロタウイルス・ワクチンは「乳児の腸重積の頻度が少ない月齢に投与を済ます」お作法を守り、アメリカでは続けれていますし、そしてヨーロッパ、そして日本、途上国でも広く接種されるようになりました。
- 復唱しますが、日本の腸重積の自然発生は、1歳以下の赤ちゃんを10万人集めると、年間90名程度とされています。
- 日本でも、腸重積の頻度が少ない月齢に投与を済ましているので、投与を受けたお子さんが自然発生よりも頻度が多いことはありません。
- ヨーロッパでは、どの月齢でロタウイルス・ワクチンを接種しても、腸重積の頻度は自然発生と変わらなかったという報告もあったような、、。
- お子さんが、上の写真のような血便や状態をご覧になれば、すぐに病院に行かれると思います。
- 日本では、診断が付くと高圧浣腸で整復を試みます。それで回復する場合が少なくありません。
日本 | アメリカ |
 |  |
病院が近い日本では高圧浣腸で治せる時期に 来院される場合が多い。 | 病院が遠いアメリカでは、手術しないと治せなく なっている場合が多かったのかもしれない。 |
- アメリカは病院が遠いためか、腸重積と診断されると開腹手術しないと整復できないケースが多かったためか、問題になったのかもしれません(私見)。
ロタウイルス・ワクチン接種時に覚えておいて欲しいこと †
- ロタウイルス・ワクチンの接種にて、腸重積は自然発生より頻度が高まることはありません。
- 自然発生は、どうしても起こります。これは避けられない事象です。
- 腸重積は乳幼児で、早く気づけば簡単な手当で重大な危機を回避できる、忘れてはならない大切な病気なので、今日の接種の機会に説明しました。
キーワード †
# 腸重積, # ロタウイルス, # ワクチン, # 自然発生
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